病気の基本的対応法


@普段からの心得

まず最初に、普段からの心得で、飼育している金魚を良く観察しておきましょう。
特に、元気な時の外観を記憶している事が大事です。
出来るなら、写真を撮っておき画像で確認出来る様にしておくと便利です。
病気になると、金魚の行動と共にエラ、ヒレ、鱗、目等に病気の症状が現れます。
この症状を見逃さない為、外観を記憶しておけば状態の変化にいち早く気付き、早期治療を行う事が出来ます。
病気への対応第一歩は金魚の観察です。


A病気を示す症状

金魚が調子を落とした時、病気発病初期に現れる症状が幾つか有ります。
これらは、大きく分けて2つに分類出来ます。
一つは金魚の行動に現れる症状、もう一つは金魚の外観に現れる症状です。
普段から下表に記載している事に注意し、良く観察を行って下さい。
これらの症状が現れた場合は、病気を疑い場合によってはCで紹介している、塩浴や薬浴治療等を行って下さい。

<病気を示す異常な行動>
症状理由
@白い糞、透明の糞をする。
普段元気な時は、黒くて長い糞をします。
(餌によって多少色は変化します。水草を食べると緑色になります)
白い場合は、消化が悪い場合が多く調子が落ちている可能性があります。
透明の場合も同じです。
透明の場合は下痢の様な感じなので、更に悪い感じがします。

A背びれをたたんでいる。

普段元気な時は、背びれを立てて元気に泳ぎ回っています。
この背びれを折りたたんでいる時は、元気が無く大人しくしている事が多いです。

B餌を食べない。

金魚は食欲旺盛で、餌を入れると凄い勢いで餌に近寄ってきて食べます。
これが、近寄ってくることも無く、餌も食べない時は間違い無く病気と言えます。

Cジャンプや無茶苦茶な泳ぎをする。

金魚は水槽内を泳ぎ回りますが、水面からジャンプをする事はまずありません。
また、泳ぎも一緒で痙攣でもしてる様に、無茶苦茶な泳ぎをする事もありません。
この様な動きをする様な時は、病気を疑って下さい。

D体を砂利等に擦りつける。

金魚は臆病な生き物で、自分から物に触れる事は、まずありません。
その金魚が、砂利などに体を擦り付ける事は、病気と思って間違いありません。
何らかの寄生虫に寄生されている可能性があります。

E1匹でジッとして動かない。

金魚は夜寝ている時、低温で冬眠または大人しい時、以外は水槽内を泳ぎ回っています。
また金魚は群れたがる習性が有り、1匹離れて大人しくしている事はありません。
この金魚が、1匹で水底や、水面近くでジィ…と大人しくしている事があれば、病気の可能盛大です。
これは、かなり重症だと思ってください。

Fエラや口を激しく動かし呼吸する
金魚エラ・口を動かして呼吸を行っています。
普段はゆっくり行っているのですが、これが異様に早く激しく動いている場合もかなり怪しいです。
特に水面から口を出して行っている場合は、酸欠の可能性が高く、急いで対応しないと手遅れになります。

<病気を発病を示す外観の変化>
症状理由
@鱗が剥がれたり、鱗が逆立つ。

この症状は病気の可能性がかなり高いです。
鱗が逆立つは、難病である松かさ病の発病の可能性大です。
鱗が剥がれるは、穴あき病等の可能性があります。
物に接触して剥がれる事もありますが、大量に剥がれていたら病気と思って下さい。

A体の表面に、白い点・膜状の物・出血した赤い斑点が発生している。

これらの症状が見られたら、間違い無く病気の発病です。
可能性として白点病、白雲病、水カビ病など色々あります。
他の症状とで病気を見極め治療して下さい。

Bヒレに赤い血管が浮き出した様な物が見えたり、ヒレが裂けてくる。

この症状は尾腐れ病を発病する時によく見られる症状です。
白い尾をしている金魚の中には最初から血管が浮いていますので、間違わない様にしましょう。
また、接触等の外傷で同じ様な症状が出る事もあります。

Cエラから粘液がでていたり、腫れている。

これは、エラ腐れ病の可能性が高いです。
怖いのは粘液がエラを塞いでしまい、呼吸障害で死んでしまう恐れがあります。

D金魚の体表に異物がはり付く。

糸状や円形の異物がはり付いている場合は、寄生虫の可能性があります。
これは、大型の寄生虫で肉眼でハッキリ確認出来ます。
新入りの金魚や、水草を導入した時は特に注意して観察して下さい。
購入時に入れてくれる水は絶対に水槽内に入れない様にして下さい。
水槽内に持ち込まない様にしましょう。

E顔に泡状のブツブツができたり、目が飛び出してくる。

目が飛び出す、これは出目症や松かさ病等の可能性があります。
目が出目金の様に飛び出してくるので、すぐ判ると思います。
顔に出るブツブツは、病気では無く繁殖時期に出る追星の可能性があります。
産卵時期に♂は♀を追い掛け回すので、♀がストレスで病気にならない様に注意しましょう。


B現在の飼育環境を確認・改善しましょう

金魚が病気になる時、調子を落とす時には、何か原因があります。
原因は多種多様ですが、それらを取り除く事で症状が回復する事も少なくありません。
また、それらの原因を取り除かなければ病気の温床になりますので原因を見つけて改善しましょう。
症状が出ている時には以下の点をチェックして下さい。

症状理由
@水質を確認する。
説明する必要も無いでしょう。 まず、基本中の基本である水質を確認します。
PH、亜硝酸、硝酸塩等出来るだけ色々な値を調べる程、有効になります。
最低限PHは測定して、悪いようであれば水換えを行いましょう。
水換えを行うだけで、金魚が元気になる事も少なくありません。

A水温を確認する。
金魚は適応温度が広く、0度近くても死ぬ事はありません。
しかし、変温動物の為に急激な温度変化は苦手です。
この為に、急激な水温変化があると、体調が壊れたり、★になってしまう恐れもあります。
金魚が調子を落としてしまった時は、水温を確認します。
普段からこまめに水温を確認しておき、急激な温度変化にすぐ気付ける様にしましょう。
温度が高い場合は、ファン等を使用して温度を下げましょう。
温度が低い場合は、ヒーター等を使用して温度を上げましょう。

B砂利等の汚れを確認する。
砂利やろ過槽の汚れを確認します。
沈殿物が溜まっていると水質が悪化し、病気が発生します。
掃除して綺麗にしても、病気が治る訳ではないのですが、放置しておけば病気がスグ再発します。
また、別の病気が発生する恐れもあります。
汚れは病気の温床ですので、こまめに掃除を行い綺麗にしておきましょう。

C金魚の関係を確認する。
金魚は、基本的には大人しく温和な性格です。
しかし、稀に活発で攻撃的な金魚もいます。
それらの金魚が、大人しい金魚を追いかけ回したりすると、ストレスで病気になる可能性があります。
それが病気の原因の場合は、別の水槽に隔離する様にしましょう。
金魚のストレスが無くなり、元気になります。

D酸素量を確認する。
夏場の水温が高い季節、水槽内の金魚飼育数が多い場合は良く確認しましょう。
水温が高いと水中内の溶存酸素量が少なくなります。
さらに、夏場は活動が活発になって酸素を多く消費しますので、酸素不足になる確率が高い為です。
飼育数が多い場合も酸素消費が多く、同じく酸素不足になる可能性が高いです。
正式な数値の測定は、特別な器具が必要で実質不可能ですが、金魚の様子を見て確認して下さい。
頻繁に水面に浮かんでくる鼻上げは危険信号ですので注意して下さい。
それが進行してしまうと、酸素不足で★になってしまいます。


C病気初期治療法(塩浴の仕方)

塩浴の仕方

現在では様々な魚病薬が販売されており、病気予防・治療に使用されています。
魚病薬が無い昔はどうやって健康管理されていたかというと、塩を使っていました。
使用方法は「塩浴」です。
現在でも、多くの金魚飼育者が金魚の健康管理・治療に行っています。
今の時代に塩…と思う方もおられると思いますが、実際に殺虫・消毒の効果が有ります。
もちろん、どんな病気にも効く訳ではありませんが、金魚の元気が無い時や水換え中に予防代わりに行うと良いです。
普通に販売されている食塩よりも、岩塩の方が効果が高い事も知られています。

この食塩浴を行う時の注意点は濃度です。
濃度が高過ぎると、逆に金魚の調子が悪くなってしまう恐れがあり、最悪★になる事もあります。
濃度には十分注意して行って下さい。
1.0%の食塩水に1時間程度泳がせます。
水1リットルに塩10gで1%になります。
測ってみると判るのですが、かなりの量の塩になり驚きます。
水に溶け込む様によく混ぜて下さい。

また、0.5%程度の濃度で塩浴を数日行う方法もあります。
この場合も濃度には充分注意して行って下さい。


@ 食塩浴用の水槽に水を入れましょう。
    ↓
A 水容量に合わせて塩を計算・準備しましょう。
    ↓
B 塩を水に入れて、よく混ぜ溶かしましょう。
    ↓
C 病気の金魚を入れて1時間泳がせましょう。
    ↓
D 1時間後、金魚を元の水槽に戻しましょう。


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